独学で簿記の勉強をはじめると、当たり前ですがよくわからない用語がたくさんでてきます。
仕訳、貸方、借方、貸し借り貸借表。
独学で簿記を勉強する場合も、そうでない場合も簿記の基本は習うより慣れよなのですが、一応これらの用語について説明したく思います。
まず、簿記のゴールは決算日における貸借対照表と損益計算書を作成することです。
貸借対照表や損益計算書を作るための技術が簿記(複式簿記)になります。
複式簿記についてはこちらの記事を参照下さい。
貸借対照表とは
まずは以下の画像をご覧下さい。
ざっくり作ったので汚い部分はご了承下さい。
以下は、会社の貸借対照表です。
日付は3月31日。単位は便宜上、円とします。
青色の部分が借方(かりかた)、ピンクの部分が貸方(かしかた)と言います。
左が貸方。右が貸方、でもいいでしょう。
貸借対照表とはある時点でのその会社の保有している資産や負債などを一覧表示した表です。
この場合は3月31日時点で保有している資産や負債を表現しているということです。
借方に表示されているものは全て「資産」、貸方に表示されているもののうち借入金は「負債」、資本金、繰越利益剰余金は「純資産」となります。
借方と貸方の合計は必ず一致します。
この会社の借方を読み解くと、3月31日時点で商品が500円あって、車両も100円持っていて、土地も20円持っている。
で、それらの合計が620円ということになります。
こうして見ると、商品500円って在庫抱えすぎなんじゃないか。
土地が20円ってなんだろう。車より安いのかよ。
なんて、思ったりもするかもしれません。
その疑問は大切です。
貸借対照表を見る時は大きな数字、この場合なら商品、に注目するのが基本ですが、こういった不自然な資産状態を見る目も役に立つと思います。
簿記の問題でこんな状態になったら大抵間違っていますからね(笑)
次は貸借対照表の貸方。
貸方は何を示しているというと、左側の資産をゲットするために行ったことを示しているのです。
この貸借対照表の例ですと、
商品500円、車100円、土地20円の資産を取得するために、お金を400円借りて、株式を200円分発行して、過去の商売の累積のもうけ20円を使った、という事を意味しています。
繰越利益剰余金は過去のもうけの累積になります。
このうち、借入金は「負債」、資本金と繰越利益剰余金は「純資産」という区分になります。
この表を算式にすると、
左側の資産の合計が、右側の負債と純資産の合計に等しい、ということになります。
つまり、資産=負債+純資産という算式になります。
この算式を変形すると、
純資産=資産➖負債とすることもできますし、
負債=資産➖純資産と表現することもできます。
方程式の移項の要領です。
ざっくりですが、貸借対照表の左側はその時点での会社が保有している資産、右側はその資産を調達するために何をしたかが要約されているのです。