税理士試験は非常に難易度の高い試験の一つです。
1つの科目の合格率は10%程度と数字は低くないのですが、実際に合格するのはかなり大変です。
私は簿記知識が0の状態から、独学で受験しました。
試験には1度落ち、2度目で合格しました。
勉強期間は2年分合計して、大体11ヶ月程度、毎日2時間ぐらいやっていた計算になります。
本記事は独学で税理士試験の簿記論の受験を考えておられる方向けの記事になります。
参考になれば、嬉しいです。
専門学校のテキストを使おう
税理士試験においては、独学でも専門学校のテキストを使う事が大前提になります。
理由は大きく分けて、2つあります。
専門学校が学習範囲を決めている面がある
これは税理士試験は競争試験であり、実質的に専門学校が学習範囲を決めている部分があるからです。
どういうことかと言いますと、税理士試験は例えると100人が受験して、上から10人が合格する試験です。
実際の試験では、難しくて解けない問題も出ますし、時間内に全て解けない場合もけっこうあります。
できる所だけをしっかり拾って、10番以内に入る。
これが合格するための大前提です。
そして、簿記論の場合、拾うべきところはテキストに出てくる様な基本的な部分のほぼ全てです。
つまり、テキストレベルの基本部分はほぼ完璧にこなすことが大前提です。
税理士の専門学校はいくつかありますが、テキストにおける基本的な学習範囲は大体同じような感じです。
これを、例えばどこかの専門学校が抜け駆けして、基本的な学習部分を増やしたらどうなるか。
その増やした部分が試験に出題されたら、他の予備校は合格者数で抜け駆けした予備校に水を開けられてしまいます。
だから、基本的な部分は足並みをそろえるようにしている。
そんな印象を私は抱いております。
つまり専門学校のテキストを使わないと、学習範囲にぶれが生じてしまうことになるのです。
改正の対応
実務家の試験である以上、当然ですが、毎年改正があります。
税法の改正が行われると、会計にも影響する事がありますし、純粋に会計処理が変わる、ということもあり得ます。
改正自体はネットで調べられますが、それが勉強すべきことなのか、どうなのかはわかりません。
専門学校の直前のテキストなどに載ってくれば、それはやらなくてはならないモノだということがわかります。
上述したように、学習範囲は専門学校が決めている部分があります。
改正を学習するか、どうかも同じです。
これらの2つの理由により、独学でも専門学校を使うべきだと私は考えております。
TACのテキストを使った。
私はTACのテキストを使いました。
理由は「簿記や財務諸表論はTACが一番いい」という話を聞いたからです。
知り合いの税理士の先生方に話を伺うと、会計科目はTACで、税法は大原という方もいました。
私的にはTACや大原などの大手であれば、何処でもいいのではと思います。
ちなみに、TACの場合は「資料通信」というコースになります。
これはテキストだけではなく、
問題集、過去問や改正対策が載った直前のまとめテキスト、答案練習といわれる本番形式の問題集など、
通いの人と同じ教材を購入できます。
値段は簿記で12万円ぐらいで、通いやDVDの半額ぐらいです。
〜注意〜
上記は9月からのレギュラーコースの参考資料です。
簿記2級程度のレベルがある人が、1年ぐらいかけて勉強するコースになります。
始める時期や学習者のレベルによってコースが変わるので、値段もだいぶ変わります。
興味がある方は、資料請求をして、コース、料金を確認してください。
私は受講しませんでしたが、全く簿記がわからない方向けの入門コースもあるようです。
私は簿記は全くの初学者でしたので、これに加えて、本屋さんで別途3級のテキストを買いました。
2級に関しては購入しておりません。
それを読んだ後に、本格的に簿記論の勉強をはじめました。
テキストの勉強方法
私が簿記論の独学の際に徹底したのは、
基本テキストの設例を完璧にする。
これだけです。
TACから教材を購入すると、膨大な分量の問題集も付いてきます。
私はこれにはほとんど手をつけませんでした。
直前期も解いたのは新たな改正点と答案練習ぐらいです。
模試も受けておりません。
1年目はそれでも勉強がおっつかず、テキストの説例を完璧こなすことさえできませんでした。
それで不合格になりました。
(判定はAです。正直ダメだと思ってました。その通りでした)
2年目は直前期だけ教材を買って、ようやくテキストを完璧にできました。
2年目の試験も余裕はなかったですが、手応えはありまして、合格することはできました。
私は独学で簿記論を受験しましたが、税理士試験の場合、できれば専門学校に通って勉強される方がいいと思います。
しかし、当時の私のように勉強する時間が無い方は、独学でチャレンジしてみるのもアリだと思います。
経験者、知識がある方は資格スクエアもおすすめ
私はTACの教材でやりましたが、最近は資格スクエアもおすすめです。
税理士Reviewという講座があります。
完全な独学ではなく、動画学習がメインになりますが、その分効率が上がります。
また、料金は24,000円(税抜きです)と、リーズナブルで講師の方も一流です。
ただし、科目は簿記、財表、法人、消費税のみになるのと、全く知識ゼロの人がいきなりこれ一本でやっていくのは正直言って無理です。
受験経験や、ある程度、知識がある方が前提になります。
受験経験がある又は勉強したことがある人はこれ一本でもいける。
全くの初学者はTAC等の資料通信がまず第一。
それプラス余裕があれば、この講座に手を出しておくと、より盤石。
あくまで余裕があればです。
こんなイメージです。
講座で扱っている会計人コースを併用する事により、専門学校+αの情報が手に入るのがこの講座の大きなメリットです。
会計人コースって、税理士や会計士志望のための雑誌なのですが、何気にかなり有意義な雑誌なんですよね。
読んでおいて損はないです。
本当に。
私は勉強の気分転換、みたいな心境で読んでいたのですが、気分転換にはとてもなりませんでした(笑
でも、ためになりました。
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