別の記事でも少し触れたのですが、簿記3級の合格率は4割前後の年が多いです。
ただ、簿記3級の合格率について調べてみると、合格率が低い回については13.7%という回もありますし、合格率が高い回については58.3%という回も見受けられました。
簿記3級の合格率は非常に変動しています。
合格率がぶれる、という事は簿記3級の試験に受かるかどうかは「問題の難易度に左右される」ということです。
つまり簿記3級は努力すれば合格率は高くなるが、運によってもある程度左右される部分がある、ということです。
さすがに合格率13.7%の回なんかは2級合格者でも落ちる人は結構いるんじゃないかな、と思います。
これは運が悪かったといって諦めてもいい合格率だと思います。
簿記1級や宅建試験あたりは合格率にそこまで、変動はありません。
これは何を意味しているのかと言いますと、実質的には競争試験のような側面があるのです。
簿記1級や宅建試験でいえば、どちらも10%〜15%ぐらいなので、それぐらいに入れるかどうか。
問題が難しくても他の人よりできていれば、60点割ぐらいの正答率でも合格できますし、簡単な問題だったら、90点とっても落ちる事があり得るのが競争試験です。
一般的に社会的価値が高い資格は合格率は競争スタイルによって決められている傾向が多いです。
税理士試験の簿記なんて4割できて合格、という年もあったぐらいです。
競争スタイル(相対評価)の試験はあくまでその問題を他の人よりどれだけ出来たかが大事ですが、簿記3級のような試験(絶対評価)は問題そのものが出来るかどうかが大切になります。
簿記3級の勉強の内容は大切ですが、そこまで難しい内容ではありません。
簿記3級は基礎的な会計処理の習得を目的しているので、自然なことです。
それなのに、ここまで簿記3級の合格率がぶれてしまうのはなんだかな、と思います。
まあこれは仕方ないことなのかもしれません。
簿記3級を相対評価の試験にしてしまいますと、合格率は保証されるもの、入門編の資格としてはあまり相応しくないと思いますから。
簿記3級に合格するためには運もありますが、やはり勉強して一問でも多くの種類の問題を解けるように努力するしかない、と思います。